2008年2月18日月曜日

日本語の難易度

二年生にカタカナとひらがなのカードでゲームをしている時にKちゃんが一言「どうして日本語にはこんなにたくさんの文字があるの?」うーん、ごもっとも。更に漢字を数えだしたらどうなることやら。

僕の勤める学校では五つの外国語を教えています。フランス語、イタリア語、スペイン語、中国語、そして日本語です。二年前にロシア語から中国語に変わりました。同僚の先生や親は日本語は難しい言葉だという見解を持っています。もちろん英語のアルファベットがそのまま使える(多少の違いはありますが)スペイン語、フランス語、イタリア語に比べれば日本語は全く違った文字ですし、数だって多い。「あ」から「ん」までの基本の46字に加えて濁音や半濁音。更に音が混ざる拗音まで数えたらきりがない。更にカタカナまで含めれば単純計算で文字数は二倍になるし。


今までは親や同僚に「日本語は難しいでしょう?」と訊ねられる度に
「いえいえ、日本語はPhonicsみたいなものだから、英語でPhonicsができれば日本語でも応用が利きますよ。」と話していたんです。仮名を使用している限りはその通りだし、日本語の母音は英語の母音の発音のように複雑じゃない。


ところがどっこい、日本語教師会の研修である研究結果が紹介されました。以下にリンクを貼り付けておきますね。(英語のサイトです)
http://www.nvtc.gov/lotw/months/november/learningExpectations.html


一言で要約してしまえば、「やっぱり日本語は難しい」

もう少し詳しく書きます。一番下の表が大切です。この表は英語が母国語の生徒が外国語を学ぶ際、レベル3の言語能力に達するのに必要な授業時間を言語別に整理したものです。つまり、授業時間が長ければ長いほどその言語は学ぶのが難しいということです。

フランス語、スペイン語、イタリア語は22-23週間、授業時間に換算して575-600時間でレベル3の言語能力に達します。日本語と中国語は88週間、授業時間に換算して2200時間かけてやっとレベル3に達します。とりあえず最低でも3倍以上ですね。やはり英語を母国語とする人にとっては日本語は非常に難しいということでしょう。

難しいからといてって小学校レベルの授業で必死になって教えても限界があるんじゃないかって思えるんです。教えても意味がないわけじゃありません。文法や語彙をガシガシ教えて、少しでも他の言語とのギャップを埋めようとするより他に方法があるんじゃないかと。そもそも「最低三倍」の壁は埋めようとして埋められるものじゃないですよね。それに、ハードルが高くなればなるほど、生徒の負担が増すという事も覚えておかなければいけません。







というわけで、今週の授業ではうどんとおにぎりをを作って食べる事にします。やっぱり楽しいのが一番。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

日本語は欧米人には難しいとな。日本人にとっても奥が深い。

日本語は、動詞的に表現し、欧米語は名詞的に表現する。

知るは楽しみなり、などと申しますが・・・

知識を増すことは楽しみである・・・

という違いで、名詞的にするには漢語を用いることになる。

・・・一言「・・・」という表現は名詞的で、道雄が知らず知らずのうちに英語の影響を受けているのだと思います。

・ちゃんが「・・」とひとこと言いました。となるけれど、道雄らしく一工夫してください。

一言「 」は使いすぎないほうがいいと思う。

・と言いました。の代わりに・と言った。と切ってしまってもいいかもしれないよ。

一言やの父より(一言ですんでないってか、
ははは、失礼いたしました)

道雄のことをお祈りしています。