2007年10月5日金曜日

褒めることの難しさ

できの悪い子供ほど上手にできた時は褒めてあげなくちゃいけない。頻繁に頭にくるような事をしている生徒や、全然勉強しない生徒ほど、上手にできた時に「良くできたね」と言ってもらう必要がある。でもね、日頃の負の印象が強ければ強いほど彼らの「良い」部分を発見するのが難しくなる。

教師になって五年目、過去四年間ろくに宿題をしたためしがなく、勉強もほとんどやってこないSちゃんがいます。今年で七年生。今年こそとフレッシュスタートを期待していたのですが、やっぱり同じパターン。宿題はやらない。小テストの勉強はちっともしてこない。ノートは取らない。「できない」要素がてんこ盛り。

一昨日、授業の終わりに社会科の先生をしているB先生が僕のクラスにやってきて、Sちゃんの肩を抱えながら、Sちゃんがいかに今日の社会科の授業でよく頑張っていたかをいいました。それを聞いた時の僕の反応は「じゃぁ何で日本語で同じことができないの?」というコメントでした。

今になって思えば、あれは完全に僕の失敗。過去四年間の「怠け者」の印象が強すぎて「良くできたね」の一言が素直に言えず、日頃のフラストレーションからくる不満を優先させました。別に自分の受け持つクラスじゃなくてもいいんです。ここぞというときに褒めそこなうと次がいつ来るか解らないから。もう一つ言えば、あれは日本語のクラスで苦労しているSちゃんへの配慮で、B先生がわざわざ僕のクラスに来て彼女を褒めたんです。そのB先生の配慮に全く気づかなかった自分の浅慮が悔やまれます。

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