2007年9月15日土曜日

教権

小学校の教師って、ある意味自分の教室では絶対的な権力を持っています。子供相手に「権力」だなんて大人気ないなんて思われるかもしれませんが、イチイチ生徒に「何がしたい」なんてきいていたら埒があかないし。だいたい子供のやりたい事の中に勉強が含まれているわけないし。四の五の言わずに宿題しろよぐらいの勢いは決して間違いじゃないかと。

”Why do we have to do homework?”
”Because I said so."
というわけで、この手の一見ジャイアンみたいな発言も実は当然の義務を課せているのであって、決して横暴じゃありません。


やり方は先生個人で色々ありますが、結局のところ我々教師は教育委員会から与えられた「教権」を行使してクラス運営をするわけです。もちろん「生徒の自主性」は尊重してますよ。例えば、七年生と八年生は座る席が自由にしてあります。つまり、指定された座席ではなく好きな机に座ってよい。友達と隣同士で座りたければそれも可能。孤独がよければそれもOK。ただし、この自由席において私語や内職といった問題が起きれば教権が発動され、生徒は指定の席に着き(黒板から5cmの特等席)、以後その生徒の自由席はなくなります。席を選ぶ権利と、座った席で勉強に取り組む義務。バランスとは良く言ったものでこのコインの表裏のような権利と義務の両立が中学生のクラス運営では効果的。


これが小学生になると違ってくる。まぁぶっちゃけ「その気にさせる」のがポイントかと。例えば単語の書き取りの宿題で、一単語あたり10回書いてくるのが宿題のなら、

「じゃぁ、先生とジャンケンをして勝ったら10回でいいよ。負けたら12回ね。」と

これなら僕が勝っても負けても当初の予定の10回の書き取りは宿題として出され、生徒は自分達にあたかも宿題の量が減るチャンスが与えられたような気になる。ついでに言えば宿題を出されてゲンナリしている生徒達のダウンな雰囲気も教師対生徒のジャンケンで盛り上がるし。このカラクリに気が付いたウチの生徒はまだいません。あっはっはっはっ

1 件のコメント:

Hiromasa Okamura さんのコメント...

おにさん、相変わらず冴えてますなあ!!!
からくりと盛り上がりに笑ってしまいました。